この度の大阪市立東洋陶磁美術館の改修では、新しいエントランスホールとカフェの建設により、従来の堅牢な雰囲気から、より多くの市民やご来館の皆さまに親しまれる施設とすることで、当館のいっそうの魅力向上を図ることをめざしました。
令和4年(2022)2月から始まったエントランスの増築・施設改修工事はほぼ終了し、令和6年(2024)4月12日(金) のリニューアルオープンに向けて、現在、記念の特別展「シン・東洋陶磁—MOCOコレクション」の開催をはじめとした準備作業を鋭意進めております。カフェやミュージアムショップでは、当館オリジナルの飲みもの、スイーツ、グッズなども準備中で、あわせて展覧会場のサイン類などや入館システムも一新いたします。どうぞ、ご期待いただくとともに、皆さまのご来館を心よりお待ち申し上げます。
なお、本事業が、韓国陶磁などのコレクションをご寄贈賜った李秉昌(イ・ビョンチャン)博士(1915~2005)と、令夫人金鳳娘博士、ご令嬢金リンダ リ女史のご厚志・ご理解によって可能となりましたことを心より感謝申し上げます。
\ 新たな魅力のご紹介 /
大阪市立東洋陶磁美術館では、中之島公園との一体感や明るく開放的な空間イメージを演出するべく、エントランスをスタイリッシュなガラス張りの構造としました。エントランスは高さ約7mのガラスに囲まれた建物になっています。四隅には柱がなく、中央にある曲面のコンクリート壁が薄い屋根を支えています。ガラスとガラスとの間には金属の細い部材がありますが、これはマリオンと呼ばれる竪枠です。マリオンを屋根と床面の間に取り付けた後、上下に引っ張る力を加えて、屋根の変形をおさえています。その後、厚さ19mmのガラスをはめ込んでいます。あまり例のないこの構造を採用することで、エントランスには透明なガラスによる開放感を作り出すことができ、中之島公園と当館との一体感を演出することができました。曲面のコンクリート壁に取り付けられた階段を上って2階に上がり、大阪市中央公会堂や土佐堀川沿いの建築群を見て、本館の展覧会場へと向かいます。また、エントランスホールの内部をライトアップするなどして、堂島川と土佐堀川にはさまれた中之島公園らしい、水都大阪の落ち着いた雰囲気作りにも貢献してまいります。
さらに、全面ガラス張りのホワイトを基調としたシンプルなイメージのカフェが新たにオープンします。大阪市中央公会堂や堂島川とバラの小径を見渡せる、ゆったりとくつろげるオアシスとなることでしょう。見る前に一息入れるか、見た後にゆっくりするか、お好みに合わせてお立ち寄りください。そして、新しいミュージアムショップは展覧会場の最後の1階にありますので、お気に入りの逸品を見つけてお楽しみいただければ幸いです。
迫力のある曲面のコンクリート壁、階段とテスリが美しい曲線を描く。
整然と並んだ南側のマリオン、床と屋根をしっかりと結んでいる。
(イメージ図)
開放感のあふれるカフェスペース。大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品をモチーフとしたどんな飲みものやスイーツが登場するか、お楽しみに。
(イメージ図)
絵ハガキや図録はもちろんのこと、大阪市立東洋陶磁美術館のオリジナルグッズを鋭意開発中です。
なお、リニューアルオープンの詳細については、今後ホームページ、SNS等でお知らせいたします。
MOCOパスポート(年間パスポート)をお持ちの方は休館期間分を延長してご利用いただけます。
>>大阪市立東洋陶磁美術館 公式インスタグラム (外部のサイトに移動します。)
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