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(終了しました)【記念講演会】「灼爍重現(しゃくしゃくちょうげん)―明正統、景泰、天順期の景徳鎮磁器」(10/19開催)のご案内 
2024.09.20

特別展「中国陶磁・至宝の競艶―上海博物館×大阪市立東洋陶磁美術館」に関連して、記念講演会を開催します。

【講演会名】
記念講演会「灼爍重現(しゃくしゃくちょうげん)―明正統、景泰、天順期の景徳鎮磁器」※日本語通訳付き

【開催内容】
明代の正統、景泰、天順の三代(1436〜1464年)は、二度の兄弟間の帝位継承による政治的な混乱を生み出した。この時期の官窯製品は銘款を記さず、文献史料も不足しており、重要な民窯製品もまた年代特定の根拠も乏しい。そのため、この三代の官窯磁器の製造状況は比較的不明瞭で、陶磁史家はこの時期を「空白期」または「暗黒期」と呼んでいる。1988年と2014年の景徳鎮の明代御器廠旧址での二度の考古学的発掘により、「空白期」の謎が徐々に解明されつつある。この時期の景徳鎮御器廠は、生産を停止していなかっただけでなく、宮廷や官府向けに多彩で高品質な官窯磁器が大量に生産されていたことが明らかになった。これらの多くの器物は、宣徳年間の製品の系譜を引き継ぎ、さらに多くの製品には成化年間の製品様式との密接な関連もうかがえる。全体として、この時期の官窯磁器の多様性と豊かさは、前代や後代にも引けを取らず、明初以来の景徳鎮官窯磁器の生産の連続性を示している。かつて「空白期」と呼ばれたこの時期は、他の時期と同様に、正常で多彩な磁器生産が行われていたと時代であったと見るべきである。さらに、この時期の民窯製品には、文人たちが好んだ文学的な題材がしばしば見られ、製作技術も官窯磁器に匹敵する精巧さを持ったものも見られる。
今回の展覧会では、上海博物館から出品されている50件のうち、「空白期」の景徳鎮の官窯と民窯の磁器計14件が含まれている。これらの作品の展示と本講演を通じて、正統、景泰、天順という特殊な時期の景徳鎮磁器の発展とその様式的特徴について紹介する。

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青花紅彩波涛瑞獣文碗(せいかこうさいはとうずいじゅうもんわん)
明時代・正統〜天順(1436-1464)
景徳鎮窯
高9.6cm、口径16.4cm、底径5.5cm
上海博物館

【講師】
彭 涛(ペン タオ)氏(上海博物館 陶瓷部研究員)

【日時】
2024年10月19日(土)14時~16時(開場:13時30分~)

【会場】
大阪市立東洋陶磁美術館 地下講堂

【参加費】
1,000円

【定員】
45名(オンラインチケット購入で先着順)

【主催】
大阪市立東洋陶磁美術館

【申込方法】
当館ホームページでご案内しているオンラインチケットサイトから講演会チケットをご購入ください。
なお、聴講には別途当日の特別展入館チケットが必要となります。

【本講演に関するお問い合せ先】
大阪市立東洋陶磁美術館
電話 06-6223-0055(9時30分~17時)

【注意事項】
・当日は受付で予約時に発行されたQRコードをご提示ください。
・講演会場での写真撮影、録音、録画はご遠慮ください。
・申込後にキャンセルされる場合はご連絡をお願いいたします。なお、返金はいたしかねますのでご了承ください。

 

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